宅建業免許申請までの道のりとその味わい

東京都庁

2025年3月3日(月)、宅建業免許申請に必要な準備が整ったため、東京都庁へ訪問した。そしてついに手続きが完了。あとは審査を待つのみ。感無量だ。

振り返ればそれなりに長い道のりだった。宅建士の試験を受けたのが昨年10月、合格発表が11月、登録実務講習の受講が1月、宅建士証の交付が2月、そして3月に宅建業者の免許申請。申請にあたっては事務所を完全に業務遂行可能な状態に整える必要がある。ここから認可まで約50~60日。営業開始は早くても4月下旬から5月頃になりそうだ。このように最短スケジュールで進めても、受験から開業まで約半年、試験勉強期間を含めると人にもよるが少なくとも1年以上は必要となろう(私の場合、もっとかかったが…笑)。ちなみに最近の宅建試験は人気があり難易度が上がっているらしい。

この長いプロセスを終え、気持ちはどこか晴れやかだった。帰り際、ふと目に入ったのは都庁構内の「職員食堂」の文字。

思い出した。以前、九段下の東京法務局の地下食堂で食事をした際、そのコスパの良さと味に驚いたことを。公務員の食堂は意外な穴場なのでは? そんな期待を胸に、迷わず足を向けた。

都庁の“隠れた実力”

食堂に入ると、そこは広々として明るくおしゃれな雰囲気。想像以上に充実したメニューが並んでいた。カロリー表示はもちろん、栄養バランスに配慮した品々。健康志向の工夫が随所に光る。さらにコーヒー豆まで新鮮なものにこだわっている。

「これは、ただの職員食堂ではない…」

都庁の行政手腕がこんなところにまで発揮されているのかもしれない。そう思いながら選んだのは「肉と豆腐の2種ハンバーグ柚子胡椒あんかけ」。ハンバーグに柚子胡椒など気の効いたものはこれまで一度もつけたことはない。なんておしゃれなのか。ヘルシーながらしっかりとした味わいが楽しめそうだ。

噛みしめる味、噛みしめる時間

ひと口食べる——

「これは…その辺の街のレストランより相当美味い。」

上品ながらも満足感のある味付け、絶妙な焼き加減。そして何より、この瞬間の意味。宅建業免許の申請を完遂したばかりの達成感。その節目に、この食堂で食べるハンバーグ。そのすべてが味わいを深くする。

ふと周りを見渡せば、黙々と食事をする都庁職員たち。先ほどの免許申請窓口で書類に鋭い視線を向けていた担当者がいたら、思わず立ち上がって挨拶してしまいそうだ。都政を支える彼らの中に混ざることで、なぜか心地よい一体感を覚える。

このハンバーグの向こうに、東京という都市が動いている気がした。

「ありがとう、都知事。免許も、食堂も、素晴らしい。」

溢れる感動と同時に、次にここへ来る時は事業も自分ももっと成長していなければと身が引き締まる思いも感じた。

そしてその時は、今回最後まで迷ったもう一つのメニュー、「北海道産ほっけフライ&ホタテクリームコロッケ」を絶対に注文しよう。席から立ち上がりながら忘れないようにスマホに音声で記録する。

その瞬間、背後から食堂のおばちゃんの声が響いた。「お兄さん、お皿片付け忘れてるよ!」

瞬時に素に戻った。ここはレストランではなかった(笑)。知事に笑顔でありながらも厳しい口調で「仕事は当然のこと、おいしいもの食べたら片付けもしっかりお願いね。」と言われた気がした。

    宅建業免許申請までの道のりとその味わい” に対して2件のコメントがあります。

    1. jin より:

      「お兄さん」って呼ばれてよかったですね 笑
      ありがとう都知事!じゃなくて東京都職員のおばちゃん!

      1. HATTO COMPANY より:

        鋭いご指摘(笑)。 気持ちだけは今でもお兄さんです。

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