人の行く裏に道あり花の山

年が明けてから、なかなか情報発信ができなかった。
忙しかった、と言えばそうかもしれないが、それも言い訳だろう。
改めて、今年も頑張っていこうと思い久しぶりに筆を執った。
キーボードではあるが、まあいい。
先日、事務所近くの物件を確認する必要があり、すぐに見に行くことにした。
この調子で現地調査を続けていけば、きっと青山や表参道の街を知り尽くせるようになるのも、
時間の問題だろう。
そんな都合の良いことを考えながら、例の赤いポルシェに乗り込んだ。
昨年のブログを読まれた方はご存じかもしれないが、もちろん車ではない。
ただの古びた赤い自転車だ。
事務所からそう遠くない表参道方面へ、物件の現地調査に向かう。
近隣を移動するにはこの愛車は本当に便利で、すっかり足代わりになっている。
この日は最近ではめずらしくそれほど寒くなく、空気もどこか気持ちがいい。
晴れやかな気分でペダルを踏んで進み始めた。
おや?何かが変だ。
よく見るとどうやらタイヤの空気が抜けている。年末から乗っていなかったからか。
パンクというほどではないが、乗り心地がすこぶる悪い。
少し進むにも物凄いエネルギーが必要だ。
炭酸の抜けたサイダーのような感じだ。
気の抜けたサイダーを引きずりながらも現地にはすぐ着いた。
用事を終えた帰り道、近くの自転車屋に立ち寄って空気を入れてもらうことにした。
この辺りにも、ちゃんとした自転車屋があるのが少し意外だった。
愛想の良い店員さんが手際よく空気を入れてくれる。
代金を払おうとすると、「無料で大丈夫ですよ」と言われた。
インフレを感じる今どきの世の中、本当にありがたい話だ。
店内に飾ってある自転車は40万円とのこと。
いつか買いに来ます。と調子良いことを言いかけたがさすがにこらえた。まだ良心が残っている(笑)。
空気を入れた帰り道は、見違えるようだった。
タイヤが路面をしっかりと捉え、ぐんぐん進む。まるで開けたての高級シャンパンのようだ。
帰りはメインの青山通りを避け、裏道を走ることにした。
風情のある鰻屋さんがあったり、おいしそうなラーメン屋さんがあったり。
それでいて全てがおしゃれだ。
人の行く裏に道あり花の山、とはこのことだ。
つい寄り道したくなる店ばかりだが、
それはまた今度にして何とか事務所へ帰還する。

今週末は冷え込むらしいが、この日はほんの少しだけ、春の兆しを感じた一日だった。

