魅力あるネット銀行、住宅ローンで気を付けること

住宅ローンを低金利で利用できる大人気のネット銀行。しかし、住み替えなどの「個別事情」がある場合、決済直前に思わぬ落とし穴が潜んでいることがあります。先日、弊社が仲介した現場での経験をお伝えします。

突如届いた「否決」の連絡

買主様は、お子様の進学を機に「通学に便利な場所へ」と住み替えを希望されたご家族。旧居のローンは完済、ローン本審査もネット銀行の担当者からは「明日には承認がおります」と言われるほど順調でした。ところが翌日、事態は急転。届いたのは、まさかの「審査否決」の通知でした。

なぜ一転して否決になったのか?

このままではローン特約による売買契約解除の危機。

ネット銀行は機械的なスコアリングが主流です。特に今回のような2件目の自宅取得は、低金利な住宅ローンを「投資(賃貸)目的」に流用されるリスクを極端に警戒されます。本人が住むという実態がシステム上で疑われ、躊躇なく弾かれてしまったのです。

一旦出た審査結果は基本的に覆ることはありません。買主様も驚き、手分けしてすぐさま複数の他行への打診を開始し、同時に売主様へは決済日のリスケジュール等、無理なお願いをすることとなりました。

緊迫した状況の中、事態を動かしたのは買主様の迅速な対応でした。「旧居の売却活動証明」や「お子様の合格証明」等を追加で提出・説明し、新居への居住することを証明。これが決定打となり、ネット銀行側から一転して「承認」の連絡が入りました。

笑顔で迎えた決済日

一度は延期を覚悟しましたが、最終的には当初の予定通りに決済を行い、無事ご入学前にご入居いただくことができました。当日は売主様、買主様、司法書士の先生が一堂に会し、和やかな雰囲気の中で鍵の引き渡しが完了。不測の事態を乗り越えたからこそ、皆様笑顔で集う人生の節目に弊社が立ち会えたことの喜びは格別なものでした。

ネット銀行の住宅ローン金利の安さは魅力であることは間違いありません。しかし従業員数を抑えたネット銀行には「個別事情を汲み取るのが苦手」という側面があります。今後のラーニングとしては、居住用であっても 2件目の購入などは、特に求められなくとも最初から転居の具体的理由や旧居の処分計画を資料として添えておくということだと思いました。

ちなみに、不動産の移転登記の際に必要となる登録免許税にも居住用の軽減措置があります。自治体に認めてもらうための事前準備を忘れずに。

今回物件の引き渡しまで長い間一緒にお付き合いいただきました売主様、買主様への感謝の念が絶えません。本当に有難うございました。

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