感動したらAIだった

最近、移動中などのスキマ時間にポッドキャストを聴くのが日課になっています。

主に経済・金融、不動産関連チャンネルを聴くことが多いのですが、これは本当に重宝しています。

というのも、いま世界で注目されている様々な情報をAIがタイムリーに収集し、その情報を圧倒的な量で喋り倒してくれるからです。

何しろ情報量が多く、次々と出てくるものですから、私はこれを「2倍速」で聴いています。

超高速で流れ込んでくる情報を聴いていると、脳が無理やりフル回転させられているようです。

しかし続けているとこれがある種の心地よさを感じるようになってくるので不思議です。

ちなみにそのAIの「声」なのですが、どことなくパックンに似ていなくもありません(笑)。

サンプルの声に使われているのでしょうか。

また、AI特有のバグなのか、前触れもなく急にテンションが爆上がりしたり、かと思えば急降下したりとその違和感がおもしろいです。

トークの相方の女性の声もどことなく何かが変で笑ってしまいます。

本当の人間が喋る場合、こんなに大量の情報を息継ぎもせず機関銃のように話すのは絶対に無理だな、と改めてAIの馬車馬のような能力に感心させられます。

人間の「知りたい」という知的好奇心や欲望を、超速で満たしてくれる便利なツール。

その「ちょいバグリの超高速トーク」をずっと聞いていると、さすがにこちらは生身の人間なので脳が疲れてきます。

そこで気分転換に音楽でも聴こうと思い、スマートフォンを操作しました。

選んだのは、最近のお気に入り。 実はこれ、弊社の取締役(といっても家内です)が物件の紹介動画を作成したときに、BGMとして使用していた楽曲です。

アーティスト名は『tokyo beats』

これが、聴けば聴くほど本当にいい曲なんです。

メロディ・ラインやコードの運びが絶妙で、全く外してきません。

なんだか聴いているうちに、若かりし頃の記憶やみずみずしい気持ちが呼び覚まされるような感覚になり、「なんて素晴らしいアーティストなんだろう」とすっかり魅了されてしまいました。

どんな人が作っているのか気になり、さっそくネットでググってみました。作詞・作曲者、あるいは歌手の名前……。

しかし、どんなに検索してもメンバーの個人名が全く出てこないのです。出てくるのはグループ名だけ。

「おかしいな、昔の覆面バンドか何かかな?」

不思議に思い、執拗に複数のAIを使ってファクトチェックを行った結果、導き出された結論は――。

「これは、AIが作った楽曲です」

マジか。信じられない……。

普通のアーティストなら、ざっくりとしたイメージですが、一つのアルバムに10曲あったらそのうち「本当にいい曲」と思えるのは2〜3曲。

しかし、この『tokyo beats』は全く違います。

10曲あったら、そのほぼすべてがヘビーローテーションに値するクオリティなのです。

しかもアルバム自体も物凄い頻度で次々とリリースされています。

これまでAIは、道具として意識して使ってきたつもりでした。

しかし、まさか自分の感性やエモーショナルな感動の領域にまで、気づかぬうちにAIが入り込んできていたとは。

お気に入りの曲がAI製だったという、笑えないオチ。

それは例えるなら、「好きになった人が、実はロボットだった」というような空恐ろしい体験でした。

何かおかしな未来が見える気がします。

若者たちは、これからこんな未知の世界を当たり前に生きていくことになるのでしょうか?

この大いなる衝撃と未来への葛藤を、さっそく高校一年生になった息子に熱弁してみました。

「なあ、父さんが知らずに感動して聴いてた曲、実はAIが作った曲だったんだよ。ちょっとショックでさ……」

すると、息子は私の顔をじっと見て、一言。

「お父さん、そんなこと気にしてんの? やばっ」

無言。

境界線に苦悩する自分と、そんな境界線は最初から存在しないデジタルネイティブ世代。

皆様は、知らずに感動した音楽やアートが「AI製」だと知ったら、どう感じますか?

皆様のコメントやご意見、お待ちしています!

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